「損切(ロスカット)は重要と学んだけど、どのタイミングで損切りすれば良いのかわからない」
「大きな含み損で、お祈りトレードになってしまうことが多い」
今回はそんなお悩みを解決します。
”ロスカット”と聞いて、いい思いをする方は少ないはずです。
それはそうですよね。
ロスカット=損失
だからです。
できればロスカットは避けたいものですが、いつまでもマイナスのポジションを持つわけにもいきません。
しかし、ロスカットをなるべく減らしながら資金を守っていく方法があります。
この記事では、その方法を紹介しています。
この記事の内容
- ロスカットは必要なのか?
- やってはいけないロスカット
- 正しいロット計算のやり方
それでは、解説していきます。
ロスカット(損切)の必要性
結論から言えば、ロスカットは必要です。
ほとんどの本では
「資金管理が最重要!」
「ロスカットができない人は、いずれ相場から退場する」
と紹介されていますよね。
確かにその通りですが、ではなぜロスカット(損切)が必要なのでしょうか?
なぜロスカット(損切)が必要か?
その理由は ”過度な損失を防ぐため” です。
例えば、エントリーした方向とは逆に値が動き、そのままトレンドになってしまうとしましょう。
当然、みるみる損失が膨らんでいきますよね。
その損失が証拠金維持率を下回った時、自動的にロスカット(強制ロスカット)されてしまいます。
そうなってしまえば、大半のトレード資金を失ってしまい、しばらくの間は低ロットでのトレードをせざるを得ません。
低ロットでの取引では、損失を取り戻すのに長い時間がかかってしまいます。
そうならないためにも、
「許容できる範囲で損失を受け入れ、これ以上マイナスにならないようにロスカット(損切)する」
必要があります。
やってはいけないロスカット
ロスカットは確かに必要ですが、誤った根拠によるロスカットは、無駄な損失を招くことになります。
損失額だけを見た、ロスカットはNG
FXの入門書でよく見かけるのは
「損失が取引資金全体の2%を上回ったらロスカットする」
というものです。
確かに、損失を2%に食い止めておけば、次のトレードチャンスでエントリーできます。
しかし、損失額だけでロスカットしていては、みるみるうちに資金が減っていきます。
具体例
例えば、あなたは10万円の資金を持っています。
そして、以下チャートの白○部分でロングエントリーしたとします。
エントリー根拠は以下の通りです。
- 上昇トレンド
- 移動平均線パーフェクトオーダー
- トレンドラインタッチ
レバレッジをかけて、5万通貨でエントリーしたとしましょう。
10万円の資金なので、2%の損失であれば、-2000円です。
5万通貨でエントリーしているので、4pipsの逆行で-2000円となります。
チャート画像の通り、ロングエントリーしましたが、残念ながらレート下落してしまいました。
あっという間に4pips逆行し、資金全体の2%である-2000円となったのでロスカットします。
しかし、その後すぐにレートは回復し、上昇トレンド継続。
ロスカットしなければ、大きな利益となっていました。
根拠のあるロスカット位置を設定する
先ほどの損切は正しい損切だったのでしょうか?
全世界で使用されているトレード手法(根拠)に”ダウ理論”というものがあるのは、ご存じだと思います。
ダウ理論を根拠にするのであれば、損切位置は以下チャートの緑ラインの位置に設定するべきですよね。
”緑ラインを割ったら上昇トレンド終了と判断して、ロスカットする”
これはダウ理論に沿った、根拠のあるロスカットです。
このラインを割ってしまえば、レートがさらに下落する可能性もあるので、ロスカットするべきですよね。
ちゃんと根拠のある位置での損切であれば、あきらめもつくでしょう。
正しいロスカット(損切り)とロット計算
先ほどの続きです。
仮にレートがロスカットライン(緑ライン)も割ってしまったとしましょう。
エントリー位置からロスカットラインまで、40pipsあります。
5万通貨でエントリーしているので、40pipsの逆行は-20000円です。
-20000円は資金全体の20%相当です。
ロスカットになれば、1回のトレードで資金全体の20%を失ってしまうことになり、大幅な損失となります。
では、どうすれば良いのでしょうか?
正解は、「損失幅(pips)に合わせて、ロット数を変動させる」ことです。
もう一度、先ほどのチャートを見ましょう。
ロスカットラインまでは40pipsあります。
根拠に沿ったロスカットをするには、-40pipsまで逆行には耐える必要があります。
ロスカットで失って良い金額は、資金全体の2%としたので、-2000円までです。
そこでやるべき事は、エントリーするロット数を変動させることです。
今回の例であれば、
「損失を2000円以内に抑えつつ、-40pipsの逆行に耐えらえるロット数」
でエントリーすることが重要です。
実際にロット計算してみましょう
具体例で説明した5万通貨だと、たった4pipsの逆行にしか耐えられませんでした。
では、-40pips逆行した際に-2000円になるロット数はなんでしょうか?
計算式 : ロット数 × 損失幅 = 損失額
で求めることができます。
今回の場合、正解は 5000通貨 です。
5000通貨であれば、40pipsまでの逆行に耐えることができるので、しっかりと根拠に沿ったロスカットができます。
また、損失も資金全体の2%に収めているので、次も同じロットで取引することができます。
正しいロットでエントリーすることは、自分の資金を守ることにつながります。
まとめ
皆さんそれぞれに資金管理だったりロスカットのルールがあると思います。
そのルールに合わせて、今回のやり方でロット計算してみてください。
きっと、余計な損失を減らせると思います。
経験上、レートはいつか必ず戻ってくるので、ロスカットしないのもありだと思いますが、戻ってくるまで耐えられるロットでエントリーしましょう。
強制ロスカットで退場してしまえば、もはや何も残りません。
今一度、あなたのロスカットルールを見直してみてください
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