リスクリワードと損失管理で長期的な勝敗が決まる

FX入門

リスク管理を行わないと、まじめに数日、数週間で相場から退場します。笑

FXの勉強をする中で、リスク管理の大切さについてはネットや動画を通じて耳にタコができるほど聞いてきました。今回はその中で学んだこと、実践してきたことを皆さんに共有していきたいと思います。

【FXはエントリー時が大切】損失管理とは許容損失の管理

FXは勝率の低い世界

第一前提として、FXで常に勝ち続けることは難しく、10回取引したら6回、7回は負けると思ってください。
もちろん反対に6回、7回勝てる時もありますが、それは経験年数の長い方の話で、基本的に負けるものだと考えてください。

そのため10敗しても、同じ水準のロットでトレードを継続できるような損失管理が大切になります。

どれくらいの損失に抑えれば良いかというと・・・

証拠金の1~2%
になります。

ちなみに損失額の計算は下記の通りになります。

この損失額を投資資金(FXでいう証拠金)の割合の2%以下に抑えることが大切になるのです。

基本的にリスクに対してリターンは1:1なので、損失額を2%以下に抑えるということは期待できる利益も1%、2%ということになります。

これでは稼げないと思われる方も多いと思いますが
勝ち残るトレーダーはこの損失管理を行い、地道に利益を積み重ねるトレードをしています。
(リスクリワードを知ればこのモヤモヤは解消されます。)

それでは、なぜしているのか?という部分を説明していきます。

許容損失額10%の場合と2%の場合を比較してみよう

上の表は元本100万円に対して損失率ごとに損切回数と証拠金の推移を表したものになります。
白色が証拠金の80%以上、緑色が50%~80%未満、黄色は30%~50%未満、赤色は30%未満(=再起困難)となっています。

許容損失額が10%の場合は3連敗するだけで証拠金の3割を失い、7連敗すると50%を下回ってしまうのです。

すなわち資産が半分になる訳です。
一方で2%の場合は12連敗目で証拠金の3割を失い、35連敗目で証拠金の50%を下回ります。

実際、トレードにおいて元本の3割ほどの損失であれば、まだ巻き返す余力はあるのですが、5割となると相当険しくなってきます。
治療を行い戦えるのが3割、満身創痍でかろうじて戦えるのが5割といったところでしょう。
7割だともう正常な精神でトレードはできないので、磁石に吸い寄せられるように退場する方がほとんどだと思います。

損失が元本の3割ならまだ再起できる。5割、7割失うと相当厳しい・・

どんなベテラントレーダーでも相場の波に乗れないときには連敗することがあります。
調子がいいときを想定してトレードするのではなく、急に勝てなくなった時を想定してトレードをしなければ、相場の世界では長生きすることはできません。

トレードは調子が悪くなった時を想定し行う

しかし、100人に1人しかこうしたトレードが出来ていないのが現実です。

人間は誰でも欲を持っており、『FX=短期間で大きく稼げるツール』と心の隅で思っている人がほとんどだと思います。
私もその1人でした。例えば・・10PIP(10銭)動くだけで損失が20%、30%になるような取引をしていては勝てませんよね。

多くのトレーダーが1度のトレードで利益を求めすぎるのが現状で、相場の世界で勝ち残る人は1割程度しかいないと言われるのです。

損失管理をするにはエントリー時が大切

損失管理を適正に行うにはエントリー時の行動が1番大切になります。

そのためにも下記事項を必ず守ってください。

  • 必ず損切ライン・利益確定ラインの目途を立てる(決める)
  • ロット数(通貨数)は損切ラインでの許容損失額になるように調整する
  • 極力、損切ラインに近い位置でエントリーする。リスクリワードを意識する。

トレードはエントリー時に全てが決まります。入口と出口を決めてしまうのです。
特に『損失管理』をするためにも値幅とロット数で損失の計算はきちんと行わなければなりません。
そしてエントリーしたら、損切ラインには必ず逆指値を入れておきましょう。

私は損切ラインは絶対に変えず、利益確定ラインについては相場の流れを見て臨機応変に対応しています。
トレイリングストップという売買ツールも積極的に利用していますね!

続いてエントリー時に役に立つ思考を2つ取り上げていきます。
相場で利益を上げたいなら次の事を実践してみてください

  1. リスクリワードを意識する。
  2. 勝負所ではロットを増やす。

損失管理をしながら利益を増やすカギ『リスクリワード』

リスクリワードとはリスクとリターンの比率のこと

さきほど次のような発言をしました。

基本的にリスクに対してリターンは1:1なので、損失額を2%以下に抑えるということは、期待できる利益も1%、2%ということになります。

しかし、リスクリワードを考えたエントリーを行うことで、リスク1に対して期待できるリターンが2や3にもなるのです。

上の図はレジスタンスライン(値がもみ合い反発しやすい価格帯)でエントリーし、反発を狙う想定をしたトレードの図を表しています。
損切ポイントはレジスタンスラインよりも少し下の位置、一方で利確ラインは何割か価格が戻って来た価格帯に設定を入れています。

こうしたトレードをコツコツと積み重ねることで、富裕層への道が拓かれるのです。

もちろん、あくまで予測の段階での期待値ですので、状況次第では利確や損切を早める必要があります。

ちなみにどれくらい値が戻るのか、下落するのかを知るには
フィボナッチ・リトレースメントを活用すると良いかと思います。

【攻撃のトレード】勝てると確信した時だけ、少しリスクを取る

トレードを続けていると、ここは勝てるぞと確信できるような瞬間に遭遇することがあります。
そうした時には多少リスクを取り、ロット枚数(通貨数)を増やすことも手段の1つであると私は考えます。

冒頭でトレードにおける損益額の計算式を説明しました。

値幅もそうですが、通貨数を増やすことで損益の幅を広げることができます。
もちろん、その逆もあるので注意は必要です。

例えば・・トレンドは上昇局面にも関わらず、大きく瞬間的に値を下げてサポートラインにタッチした時などは、少しリスクを負ってトレードをする等、時には勝負にでることも大切だと私は考えます。

ただし、10PIP(銭)動いただけで証拠金の10%、20%、30%失うようなロットは張らない方が良いです。
経験則ですが、こうした時はボラティリティ(価格変動率)も高くなるので、瞬間的に10PIP、20PIP動くような時もあります。

ドル円の場合で考えると、10PIPで5%(20PIPで10%)の資産変動が生じる程度のロットで張るのが良いのではないでしょうか。

ただし、相場に必ずはないので、万一、予想が外れて損切することになっても、次のトレードに影響がないロットを張ることが大切です。

【エントリー時】まとめ【穏やかに】

損失管理が大切と、何度も主張してきましたが徹底することは簡単ではありません。
人間には欲が存在しますし、ルールの徹底をしてきても精神状態が乱れていたりすると、誰しも普段行わないようなトレードをしてしまうものです。

損失管理を徹底するには、トレードの行動源となる自らの思考力を高め、精神状態を落ち着かせる必要があります。
エントリー前は必ず瞑想や気分をリフレッシュさせることで、気持ちを落ち着かせて、相場に臨むことが大切です。

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